投機とは、相場の値動きを予測して、短期間で利ざやを稼ぐこと。
投資と投機の違いとはリスクプレミアムの有無
投資と投機の違いは、リスクプレミアムの有無にある。
投資(インベストメントInvestment)の場合、生産活動に対して資本を提供する形で参加することになる。
この際、投資対象がプライシングされる際には、リスクに見合ったリスクプレミアム込みの利回りで将来に予想されるキャッシュフローが割り引かれて価格が決定される。
つまり、投資はプライシングにリスクを補償するリスクプレミアムが反映していることが期待できる。
他方、投機(スペキュレーションSpeculation)の場合は、市場の参加者がお互いの見通しの違いに賭けてゼロサムゲームに参加する構造になっている。
よって市場の参加者はリスクを負っているものの、売り方と買い方の損益の合計はゼロである。
つまり、投機は、リスクを補償する超過リターン(リスクプレミアム)が期待できない。
参照:山崎元「ホンネの投資教室」
一般に、投機を「ハイリスクハイリターン」、投資をその逆と捉えるのは間違いである。