通貨バスケット制とは、通貨の交換価値を決める際に、複数の通貨を入れた「バスケット(かご)」を想定し、それを1つの通貨と見立てて交換レートを算出する方式。
一般的にバスケットに入れる通貨とその比率は自国との貿易量などを参考に決める。
具体的には
人民元のバスケットをドル70%、ユーロ20%、円10%の比率で構成したとする。
ドルが対ユーロで5%、対円で10%下落した場合、ドル換算すればユーロは約5%、円は同約10%の「値上がり」になる。
各通貨の構成比率を勘案してバスケットの中身をドル建てで合計したものが新たな「人民元の対ドルの交換価値」で従来より約2%増える=「切り上がる」計算となる。
参照(日本経済新聞のホームページ)
中国人民元の通貨バスケット制について
人民元も通貨バスケット制を採用している。
以下はWikipediaより引用。
アメリカドル・日本円・欧州ユーロ・韓国ウォンを主要通貨に、シンガポールドル・イギリスポンド・マレーシアリンギット・ロシアルーブル・オーストラリアドル・タイバーツ・カナダドルという、11の通貨による通貨バスケット制度に切り替えた。
ただしバスケット相場はあくまで通貨当局の運用面での参考値であり、当初人民銀行は「若干の主要通貨を選択し相応の加重平均をしてバスケットを組成する」とだけ述べ通貨比率はおろか構成通貨自体の明言も避けていた。バスケット制の採用は中国人民銀行の「急激な変動は我が国の根本的な利益に合致しない」との意向に則したもので、貿易量に応じてバスケットの為替レートが変動する事によりある国の通貨との間で起きた変動幅がバスケット全体の中では緩和されるため、これにより為替レートでの急激な変動を抑える事ができる。
通貨バスケット制を採用している国
中国の他に、通貨バスケット制を採用している国は、シンガポール、ロシア、マレーシア、ジンバブエがある。